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すごく晴れた日に傘を持っていった すごく大きな 色のないものだった 広げるか それとも閉じたままにするか? 降り出した雨にとっさにひろげた 雨やどりのあなたに出会ったのは もう いつだったか忘れたくらい ふたりで並んだこの距離も ぴったりくっついた恋の味も 今ではもう雨色だけになったけど ちょっと下を向いてもいいから 笑って水たまりを越えるの すごく演技のうまいわたしに 降り積もるむなしさ あなたのつく嘘は 裏切りよりも心をうつ もうわかっていたくせに もう泣きたいくせに もう今ではちゃんと 背中を押してあげなくちゃ ふたりで聞いたこの雨音も ちょっぴり苦い恋の味も 今ではもう雨色しか見えないけれど いつかまた会えたら笑えるように 今はね 水たまりを越えるの 雨が止んだら ここに置いていくね ふたりで並んだこの距離も ぴったりくっついた恋の味も 今ではもう雨色だけになったけど ちょっと下を向いてもいいから 笑って水たまりを越えるの 大塚愛の「雨色パラソル」という歌です。こないだぺこたんがカラオケで歌ってくれた愛ちゃんの歌がすごくかわゆかったので、適当にiPodにアルバムを落としてみたら、ぴんと琴線に引っかかった曲。なんとなく、ぼたもちの中のサナニオのイメージです。晴れた日にビニール傘をふらふら持ち歩いている仁王の絵がぷかりと浮かぶ。ぼたもち、サナニオは全テニスカップリングの中でも上位5位に入るくらい、だいすきです。無条件降伏と書いてサナニオと読む^^ サナニオは82よりもポップでさわやかで明るい印象があるんだけど、くっつくまでにものすごく紆余曲折を経てめいっぱい幸せになるか、もしくはくっつく以前に仁王から真田への淡い片思いで終わってしまうか、両極端な気がします。この歌は片思いのほうのイメージかなあ。仁王はぜったい口に出したり態度に出したりしないけど、実際は真田のことめっちゃ好きだしめっちゃ大切だしめっちゃ尊敬してると思います。一本気でまっすぐで、圧倒的に心の強いひとのことが無条件で好きそう。何かに対して真正面からぶつかっていける勇気とバイタリティと無垢さと正直さは、自分には持とうと思っても持てない、持てるわけもない異次元の力だと思ってるような気がします。仁王にもし、王者立海の名をお前の力で完膚なきまでに見せ付けてこい!と言ったら、彼はたぶん真田に化けるんじゃないかな。そういう対象。表面的はあくまで真田うぜー、ほんとオッサンじゃきもいきもいというポジションを崩さないし、崩すつもりもないし、真田も仁王がそんなだからてっきり嫌われてると思ってるんだけど、ほんとの仁王は真田が試合をするときにはベンチからちょっと離れた場所で、でも誰より真剣に、崇拝するみたいに、睨み殺す勢いで彼のテニスを見つめているような気がします。それは彼の命ぜんぶ懸けて捧ぐ仁王なりの信頼。 はい妄想はいります。この歌は、そんな仁王が、部活を引退して手持ち無沙汰な帰り道ににわか雨にふられて、とっさに持ってたビニール傘をさしてプラプラしているとき、雨やどりをしていた真田に出会ってしまって、というイメージです。うげーと思いながら最初は素通りするんだけど、だいぶ過ぎてからおもむろに戻ってきて、真田に傘をわたして自分は出て行こうとする仁王。それをつかまえたのは当の真田で、彼は駅まで一緒に行こうと仁王に言います。仁王は別に雨が嫌いじゃないし、濡れて帰ることにも何の抵抗もないんだけど、真田の理屈にはそんな概念はぜったいなくて、ふたりはしぶしぶ相合傘で帰路を共にすることに。でも部を引退し、肩書きも何もなくなった状態の今だからこそ、ちょっとだけこれまでの距離とは違う、友愛のようなものを築くふたり。それからは帰るタイミングが一緒になったり、合同体育で一緒になったりするたびに、ふたりは少しずつ気安く話したり笑ったりすることを覚えます。仁王は真田のバカ正直テニス一辺倒なところがすごく好きで、はぐらかしたり諦めたりしないで自分をまっすぐに見ようとしてくれるところがすごくたまらなくって、彼となんかふつうの友達みたいに笑ったり怒ったりする自分のこともちょっと好きになれたりして、ああこれ恋なのかもしれないなって思うようになります。あんなオッサンにときめいちゃうなんて世も末じゃ、なんて考えながら、でもそういう世も末な自分のことも、なんとなく好きになれるような気がする。なんかこれって、ちょっと幸せなんじゃないだろうかと。 真田への気持ちを自覚した仁王はその頃から、口八丁手八丁で真田を言いくるめて、彼に何かとちょっとした友情以上のことを仕掛けるようになります。例えばバード・キスだとか、ハグだとか、そういうもの。友情のスキンシップの延長戦じゃ!とかなんとか適当に言って、言葉や仕草のあいまに真田に少しだけ擦り寄ることを覚える。真田はニブチンだから、いくらだって煙にまくことが出来る、楽勝だ、どうせ両思いになろうとかそんな大それたことが出来るわけでもない、だったらこれくらいいいだろう、とかそういう考えで。 でもある日、仁王が真田に寄りかかる場面を人に見られてしまったとき、とっさに真田がしどろもどろに嘘をついて言い訳するところを見たことで、仁王は自分の考えが間違っていたことをさとります。だって真田が嘘をついたということは、仁王の行為が「ともだちではありえない」感情かもしれないことを、いつかそれらがふたりを中傷することになりかねないことを、知っていて付き合っていたということに他ならないからです。真田はこれから先、同じ場面に出会ったなら、きっと次もまた慣れない嘘をあみだして、言い訳をして、時にはへりくだってでも、どうにかして仁王を守ろうとするでしょう。してしまうでしょう。だって真田はそういう人だから。でも仁王は真田に絶対の正義であってほしいんです。真田には曲がらないまっすぐな強く美しい王者であってほしくて、そういう彼が好きで、そういう彼だから恋をして、だから真田に自分のために嘘をつかせるようなことは、何をおいても絶対にあっちゃいけないことなんです。だから仁王は、そうなる前に、ふたりが決定的に戻れなくなってしまう前に、真田の手を離すことを選ぶのです。あの最初の雨の日に似た、春の花驟雨の中で。同じだけど今までとは違う、隣り合っているけれども決して混じることのない道が、雨にぬれ、やがて乾いてもずっとずっとつづいていく未来を、笑って選ぶのです。はい妄想おわり。 あれ、どこがポップでさわやか?(首をかしげる)でもサナニオのすてきなところは、仁王がどんなに別離の道を切望しようとも、真田がその逃げる仁王の首根っこを掴んで、未来をねじまげるだけの可能性を秘めているところだと思います。柳生だったらこうはいかないよねと思う。不思議だ、真田だったらたとえどんな人だって、どんな子が相手だって、絶対に幸せになれる未来を見つけてくれる気がする。真田だいすき!!実際にいたらうざくてしょうがないだろうけど、でも同じだけ眩しくって惹かれざるを得ないいきものだと思います。結局みんな真田がだいすきでファイナルアンサーだ!!^^ あとがき82をきっかけに仁王にあつくなりはじめ、仁王を幸せにできる相手を探す選手権みたいになっていた時期。でも真田は今でさえいい夫候補のトップ。 |